藍ヶ江港(あいがえこう)におりて行く直進する下り坂の最終の場所の左側には、正面に「南無阿弥陀仏(なむあみだぶつ)」と彫られた四つの卵形石塔があります。この辺りでは、オミョウボウサマと呼んでおり、一部には流人墓と伝えられています。トビウオ漁期の2月から5月の間の1日をえらび長楽寺の住職をよび、施餓鬼(せがき)のための棚をつくり、米飯の上にむすびをのせシイの木の枝をさしたものを供え、経をあげて魚供養をします。その後、米飯、むすびを海に流し、酒宴の後、トビウオ漁に出かけていました。現在は藍ヶ江港がすたれ、トビウオ漁も低調になったことから行われなくなりました。