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倉輪遺跡

1977(昭和52)年、旧八丈温泉ホテル内プール拡張工事中に、縄文時代(約5,000年前)のものとされる多数の遺物が出土しました。翌1978年の第1次発掘に始まり、1992(平成4)年、第9次まで発掘が行われ、住居跡、本州の縄文土器類、大量のイノシシの骨のほか、埋葬人骨3体分とともに「の」の字状石製品、玦(けつ)状耳飾り、棒状ペンダント、管玉が出土しました。  縄文人たちは、イノシシの子どもを伴って訪れ、大量のイノシシの骨が一緒にあったために、この骨に守られて人骨も残ったと考えられていて、伊豆諸島では非常に珍しいものとなっています。近畿や関東系の土器片から、ここには200〜300年ぐらい継続的に住み続け、 イノシシを狩りしたと思われ、神津島産黒曜石の矢じりも大量に出土し、神津島との交流があったと考えられています。猟犬なのか、犬の骨も出土しています。また、一つの遺跡として出土した釣り針の数が多く、全国的にみて珍しい遺跡です。また、ここの装飾品セットは、日本列島にある数万カ所の遺跡の中で、極めて出土例が少ない重要な資料となっています。遺物の一部は八丈島歴史民俗資料館で展示 しています。

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