藍ヶ江は、中之郷(なかのごう)の海岸の地名で港にもなっていました。谷筋に熔岩が流れ込んだ地形で、末吉(すえよし)側のカメトドに行く途中には熔岩層を切った大断層と大不整合面があります。海の色は、名の示すごとく群青(ぐんじょう)を溶いたようで、景色のよい漁港でした。八丈に雁(ガン)は渡って来ることはないと考えられるので、情景としてはあっていません。 かつては漁港として使用されていましたが、大波が防波堤を越え、船揚げ場につながれていた漁船が2年連続で破壊されたため、保険適用ができなくなり、漁船をつなぐことはなくなってしまい、実質的に漁港ではなくなりました。現在は、海水浴場と釣り場になっています。 現在、足湯「きらめき」が設けられていますが、そこは人間魚雷・回天を配備する予定だった場所です。回天をもって来ることはできませんでしたが、西側の崖上部には、回天隊の居住壕の監視穴が見えます。